【お知らせ】関連リンク集を更新しました(2019.11.04)

【難病に関する制度解説-第2回-】 指定難病患者への医療費助成について

こんにちは。今日は制度解説第2回です。

前回は、指定難病について解説しました。

関連記事

 

今回は指定難病に対する医療費助成制度についてです。

この記事では指定難病一般につい書きます。潰瘍性大腸炎については別途詳しくまとめます。

医療費助成を受けるための2つの大原則

まずは医療費助成を受けるうえで必要な2つの原則です。
(※軽症高額該当という例外があります)

  1. 「指定難病」と診断されること
  2. 「重症度分類等」に照らして病状の程度が一定程度以上

 

ちなみに潰瘍性大腸炎を例に取ると、以下のようになります。

  1. 潰瘍性大腸炎だと診断されること
  2. 病状が中等症以上であること

認定基準について

では、診断基準と重症度分類の基準はどのようなプロセスや文書を根拠に決定されているのかをみてみます。これも元になる法律から順を追ってみていく必要があります。

支給認定のルール

ルールの根拠となる文章を追っていきます。急ぐ人はまとめへどうぞ。

1. 医療費支給の根拠

こちらは難病法第5条第1項に規定されいてます。

都道府県は、支給認定(第七条第一項に規定する支給認定をいう。以下この条及び次条において同じ。)を受けた指定難病の患者が、支給認定の有効期間(第九条に規定する支給認定の有効期間をいう。第七条第四項において同じ。)内において、特定医療(支給認定を受けた指定難病の患者に対し、都道府県知事が指定する医療機関(以下「指定医療機関」という。)が行う医療であって、厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)のうち、同条第三項の規定により定められた指定医療機関から受けるものであって当該支給認定に係る指定難病に係るもの(以下「指定特定医療」という。)を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該支給認定を受けた指定難病の患者又はその保護者(児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条に規定する保護者をいう。以下同じ。)に対し、当該指定特定医療に要した費用について、特定医療費を支給する。

2. 支給認定の基準

難病法第7条第1項

都道府県は、前条第一項の申請に係る指定難病の患者が、次の各号のいずれかに該当する場合であって特定医療を受ける必要があるときは、支給認定を行うものとする。
一 その病状の程度が厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて定める程度であるとき。
二 その治療状況その他の事情を勘案して政令で定める基準に該当するとき。

では、

  1. 厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて定める程度
  2. その治療状況その他の事情を勘案して政令で定める基準

をそれぞれみてみます。

 

●「厚生労働大臣が(厚生科学審議会の意見を聴いて)定める程度」について

厚生労働省告示第393号(平成26年10月21日)で下記のように規定されています。

難病の患者に対する医療等に関する法律第五条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する指定難病及び同法第七条第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める病状の程度

 難病の患者に対する医療等に関する法律第五条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する指定難病は次の各号に掲げるとおりとし、同法第七条第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める病状の程度は、個々の指定難病の特性に応じ、日常生活又は社会生活に支障があると医学的に判断される程度とする。

なかなか抽象的ですが、いったんこいうものだと思っておいて次に進みます。

●「その治療状況その他の事情を勘案して政令で定める基準」について

こちらは、いわゆる軽症高額該当といわれるものです。

根拠となる規定は、「政令第358号 難病の患者に対する医療等に関する法律施行令」の第2条になります。

(支給認定に係る政令で定める基準)
第二条 法第七条第一項第二号の政令で定める基準は、同一の月に受けた指定難病に係る医療につき厚生労働省令で定めるところにより算定した当該医療に要した費用の額が三万三千三百三十円を超えた月数が当該支給認定の申請を行った日の属する月以前の十二月以内に既に三月以上あるものであること又はこれ準ずるものとして厚生労働大臣が定めるものであることとする。

 

3. 個々の疾病に対する具体的な支給認定基準

先程の話に戻ります。

厚生労働省令にある「個々の指定難病の特性に応じ、日常生活又は社会生活に支障があると医学的に判断される程度」とは具体的にはどうなるのでしょうか。

個々疾病の具体的な基準は指定難病の選定審議と同じく、厚生科学審議会の元に設置されている指定難病検討委員会により設定されています。以下、関係部分の資料を引用します。

指定難病検討委員会(第4回)資料1-1 指定難病にかかる検討結果について

4. 指定難病とすべき疾病の案及び支給認定に係る基準の案

また、指定難病の患者の病状の程度については、「個々の指定難病の特性に応じ、日常生活又は社会生活に支障があると医学的に判断される程度」とし、具体的な個々の疾病の支給認定に係る基準は、別添3(資料5)のとおりとした。

この[別添3(資料5)]に、すべての指定難病の、具体的な支給認定基準が記載されています。それぞれの疾病についての最新の原文を参照したいときは、下記から行うことがてきます。

■指定難病 | 厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html

難病情報センター(上記のPDFコピーが閲覧できます)

まとめ

根拠となる法律(難病法)をもとに、厚生省からより具体的なルールが制定されています。

診断基準について

指定難病検討委員会から、<認定基準についての考え方>として、診断基準の検討について以下の留意点が示されています。

  1. 必要な検査を列挙し、満たすべき検査値などについても具体的に記載すること。
  2. 複数の検査や症状の組合せを必要とする場合は、一義的な解釈となるようにす
    ること。
  3. 診断基準の中に不全型、疑い例等が含まれる場合については、それぞれの定
    義を明確にし 、医学的に治療を開始することが妥当と判断されるものが認定さ
    れるようにすること。

重症度分類について

同じく指定難病検討委員会から、重症度分類の検討に関しても下記のとおり留意点が示されています。

  • 日常生活又は社会生活に支障がある者」という考え方を、疾病の特性に応じて、医学的
    な観点から反映させて定めること。
  • 治癒することが見込まれないが、継続的な治療により症状の改善が期待できる疾病につ
    いては、その治療方法や治療効果を勘案して、重症度を設定すること。
  • 疾病ごとに作成されている重症度分類等がある場合は、原則として当該分類等を用いる
    こと。
  • 疾病ごとに作成されている重症度分類等では日常生活若しくは社会生活への支障の程
    度が明らかではない場合、又は、重症度分類等がない場合は、以下のような対応を検討
    する。

    • 臓器領域等ごとに作成されている重症度分類等を、疾病の特性に応じて用いる。
      ※例:心、肺、肝、腎、視力、聴力、ADL等
    • 段階的な重症度分類等の定めはないが、診断基準自体が概ね日常生活又は社会
      生活への支障の程度を表しているような疾病については、当該診断基準を重症度分
      類等として用いる。
      ※例:家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)

以上です。

次回は、潰瘍性大腸炎に絞った支給認定基準についてまとめます。

関連記事

 

お知らせ
関連リンク集を作成しました。情報収集にご活用ください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です