【お知らせ】関連リンク集を更新しました(2019.03.08)

【実例紹介】タクロリムス(プログラフ®)の服用量と血中トラフ濃度の関係

こんにちは。

先日はお薬記事でプログラフに関して書きました。未読の方は本記事の前に是非。

【潰瘍性大腸炎のお薬】プログラフ®(タクロリムス)

その際、プログラフは血中のトラフ濃度をコントロールすることが重要と記しました。

今日は、プログラフ服用者の方への参考までに、僕の実例を紹介します。
いうまでもなく、あくまあで個人の一例だという点はご承知のうえでご覧ください。

タクロリムス服用量と血中トラフ濃度(著者例)

図1は、タクロリムス服用開始後のタクロリムス服用量と血中トラフ濃度の推移です。

以下、図1の補足説明です。

  • 服用開始後7週間で退院。
  • 5週目まで絶食。
  • 入院中は7・19時に各々1日服用量の半量を服用(12時間毎)。朝食8時、夕食18時(退院後も概ね同じ)
  • 服用開始量は0.12mg/kg/day
  • 服用期間は約14週間
  • 目標血中トラフ濃度は服用後2週目まで10~15ng/mL、それ以降5~10ng/mL(※グラフ黄色網掛け
  • 血中トラフ濃度:青丸(左軸)、タクロリムス服用量:赤線(右軸)

図1. タクロリムス服用量と血中トラフ濃度(時系列推移)
タクロリムス服用量と血中トラフ濃度の推移

経過について

  • 服用2.4週後で便回数減少など体感的な変化がわずかにあり。
  • 服用3.0週後の内視鏡カメラでは外科手術適応検討(もう少し粘るという結論に)。
  • 服用3.0週間後、1日2回服用していた痛み止め(ロキソニン)が1回に減少。
  • 服用3.3週間後、痛み止め服用ストップ。
  • プレドニン併用。プログラフ開始時60mg/day、退院時25mg/day、プログラフ終了時15mg/dayへ漸減。

 

図2は、図1について、採血時の血中トラフ濃度を縦軸、採血前の期間におけるタクロリムス服用量を横軸にとり、散布図にプロットしたものです。

なお、
入院中退院後で系列分け
◎破線は線形近似線(切片ゼロ)
となります。

一個人のデータなのでプロット数が十分でないのは仕方ないですが、傾向は一つの参考にしていただけるかと。

僕の場合は、
① 内服量の調整で血中トラフ濃度はある程度コントロールできている(R^2=0.5~0.8)
② 入院時と退院後で、内服量に対する血中トラフ濃度の感度が結構明確に異なる
ということがいえます。

②については、プログラフの記事にも書きましたが食事の性質が変わったことが主因かと推測します。

図2. タクロリムス服用量と血中トラフ濃度の関係
タクロリムス服用量と血中トラフ濃度の関係

闘病中の方へ

僕の例は、効果発現までは時間がかかりましたが(通常2週間で効果見極め。臨床症状の改善がない場合は中止)、その後は順調に寛解導入できたケースです。

服用後2週間という短期勝負で一旦の効果見極めとなるので、少なくともそれまではつぶさに自分の臨床症状(便回数、痛み、その他)を観察するのが大切と考えます。重症以上の状態でしょうから体調も体力も厳しいかと思いますが、主治医になるべく的確なフィードバックを患者側から行うのが、タイミングを含めた外科手術適応の適切な判断の材料になると考えます。

また、退院後は自身で血液検査の結果を把握し、体力回復を図ると共になるべく入院時と同じ状態(食事内容、食事&薬の服用タイミング)を継続することが大切か思います。

 

以上、似た状況で闘病中の方へ何かしらのご参考になれば幸いです。

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