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【レビュー】『潰瘍性大腸炎は自分で治せる』

潰瘍性大腸炎は自分で治せる

こんにちは。

今日は書籍のレビューです。

取り上げる書籍は、潰瘍性大腸炎は自分で治せるです。

※注 そもそも指定難病である潰瘍性大腸炎が完治するのか否かの議論は今回はおいておきましょう

書籍情報は下記の通りです。

書籍情報
  • タイトル:「潰瘍性大腸炎は自分で治せる: 難病を制覇した医師と患者103人の記録」
  • 出版社:マキノ出版
  • 著者:西本真司
  • 出版年:2013年11月
  • 判型・ページ数:B6判 182ページ
  • ISBN:978-4837612582
  • 定価:1,300円+税

内容紹介

<紹介文>

薬をやめて自らの難病を根治させた医師が、そのノウハウをわかりやすく紹介。食事・運動・呼吸で治す「西本メソッド」の集大成。103人の患者の詳細なデータとともに「治るメカニズム」が明らかになった! 既刊『潰瘍性大腸炎が治る本』『潰瘍性大腸炎 医師も患者もこうして治した』に続く決定版の登場。

マキタ出版より

章立ては、下記の通りです。

章立て
  • 第1章 最後の再燃から15年
  • 第2章 潰瘍性大腸炎とは
  • 第3章 潰瘍性大腸炎を自分で治すには
  • 第4章 薬をやめて潰瘍性大腸炎を克服した体験者の手記
  • 第5章 薬からの離脱に成功した103人

著者情報

西本真司(西本クリニック院長)

1961年、和歌山県生まれ。近畿大学医学部卒業。熊本大学医学部附属病院麻酔科、熊本赤十字病院麻酔科、山鹿市立病院をへて、1996年、西本第2クリニックを開業。2006年、西本クリニックと西本第2クリニックを統合し、西本クリニック院長に就任。自らの潰瘍性大腸炎の闘病経験を活かしたホリスティックな医療を実践する。西洋医学的な治療としては、ペインクリニックの技術を活かして星状神経節ブロック、硬膜外ブロックを行い、交感神経過緊張症状の改善に努める。東洋医学的な治療としては、漢方、針、気功治療を行い、代替医療として、サプリメントなどの指導、温熱療法、心理カウンセリングなども行う。さらに、音楽療法や笑い療法もとり入れ、「歌って踊って笑えるクリニック」を確立している。

マキタ出版より

29歳のときにUCを発症、4度の入退院を繰り返し、試行錯誤の末、7年後(1998年)には薬を服用しなくてもUCの症状が再発しない状態に。以来現在まで一度も症状が出ていない。(“はじめに”より)

書籍 “はじめに”より

潰瘍性大腸炎を自分で治す方法は?

第3章で具体的な潰瘍性大腸炎を自分で治す方法として6つのメソッドが紹介されています。これは❝いままでのデータの蓄積から導き出した病気が治るメカニズムをもとに、「では、何をすればよいのか」という視点で選び抜いた、15年にわたる私の研究の決定版メソッド❞と著者により紹介されています。

詳細な内容までは書きませんが、食事療法・断食療法などの食事系と、体操・マッサージ・呼吸法などの運動系に大別できるかと思います。

評価

書籍の構成は非常にわかりやすいです。

【著者の体験談→病気の解説→UCを治す方法論→実際の患者の手記やデータ】

となります。

おすすめポイント

おそらく「第3章・潰瘍性大腸炎を自分で治すには」の部分が患者としては最も興味を惹かれる部分だと思います。

その第3章の具体的方法論に入る前の、第1節の題は「自分に合う方法を選び実践することが大切」です。
ここはUCが完治する・しないの主張に関わらず、誰しもが参考とすべき思考であるし、僕もとても共感します。

薬を含めた治療法、食事内容など合う合わないの幅が非常ひ広いのがこの病気かと思います。

ということで、いろんな情報を柔軟に取り入れいろいろと体にいい方法を試してみたいという人におすすめです。
逆にこの書籍の内容を実践すれば必ず治るということはあり得ません。
著者自身も、この書籍で紹介するメソッドについて、すべてが誰にでもあうわけではないと述べています。

基本的に紹介されている手法は、より健康的に生きるという意味でUC患者に限らず参考になる情報です。
1週間断食しましょうといったとんでも手法はありません。

注意点

西洋薬から離脱した人の手記の章があり、ひどい薬の副作用なども体験も取り上げられていますが、この辺りに部分的に触発されて断薬に固執するのは止めましょう。
当然ですが、急に独断で服薬を中止するというのは危険です。

僕は西洋医学(薬)も勿論否定しませんし、東洋医学も否定しません。
東洋医学的アプローチもこの種の病気には必要だと感じています。
重複しますが、自分に合うものを取り入れましょう。


同氏の著書には、『潰瘍性大腸炎が治る本』(2004)、『潰瘍性大腸炎医師も患者もこうして治した』(2007・ともにマキタ出版)がありますが、今回紹介した『潰瘍性大腸炎は自分で治せる』はこれら2冊をわかりやすくまとめた集大成と書いてありますので、最初に手にとるにはこちらがおすすめです。

この本の評価
読みやすさ
(5.0)
網羅性
(2.0)
専門性
(3.0)
情報の新しさ
(3.0)
総合評価
(3.5)

<おわり>

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