ニュース内容
2018年8月29日に薬価基準に収載されたとお伝えしたUC治療薬「エンタイビオ」(一般名:ベドリズマブ)が11月7日に国内発売されたというニュースです。
【ニュース】潰瘍性大腸炎治療薬ベドリズマブ(商品名:エンタイビオ)が薬価収載武田薬品は11月7日、同社の国際戦略品である潰瘍性大腸炎治療薬エンタイビオ点滴静注用300mg(一般名:ベドリズマブ)を発売したと発表した。中等症から重症の患者の新たな治療選択肢と位置付ける。武田薬品の最主力品で、全世界売上高は2000億円を超えている。
効能・効果は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)。炎症を起こしている腸管組織に炎症性細胞のTリンパ球の遊走を阻害し、炎症を軽減するよう設計されたヒト化抗ヒトα4β7インテグリンモノクローナル抗体で、新規作用機序。
成人には1回300 mg 。初回投与後、2週、6週に投与し、以降8 週間隔で点滴静注する。薬価は300mg1瓶27万4490円。中医協に提出された市場予測ではピーク時を4年後として販売金額212億円としている。
国内の中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎患者292名を対象とした「CT-101試験」、中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者895名を対象に、導入療法及び維持療法におけるベドリズマブの有効性、安全性を評価した海外臨床第3相試験である「GEMINI I試験」の結果を基に、17年8月に承認申請し、18年7月に承認取した。臨床試験で、抗TNFα抗体治療歴がある患者においても有効性が認められており、承認審査では潰瘍性大腸炎の新たな治療選択肢として臨床的意義があると評価された。8月29日に薬価基準に収載された。
武田薬品 潰瘍性大腸炎治療薬エンタイビオを発売 国際戦略品を国内投入 | ミクスonline(2018/11/08)
所感
本文にある通り、新しい作用機序の薬ということで、抗TNFα抗体製剤(レミケード、ヒュミラなど)の治療に対して効果がなかったかり、効果が弱まった患者さんにも治療の選択肢がまた一つ加わりました。
近年立て続けに登場している新しいUC治療薬ですが、今一度整理しておきたい方は下の記事にまとまっていますのでご参考に。
潰瘍性大腸炎治療の新薬まとめ